わたしは、北朝鮮が地上の楽園といわれていたことを知らなかったんだ。
とってもいい映画だったのは、安藤サクラの存在だなと思った。理不尽さ、どうしようもなさ、理解できない、納得できない、意味わかんない、をすべて言葉以外で表現していた。すごい女優さんだなと思った。
お兄ちゃんが空港へ向かう車のなかで歌っていた姿が切なかった。
そうそう、ちょっと疑問だったのは、ふだん"思考停止"させて生きているお兄ちゃんは、妹に「たくさん考えて、自由に生きろ」というメッセージを伝えるんだけど、そんなアドバイスができるような思想が彼に残っているのかなってことだった。日本に帰ってきてその感覚を取り戻したとしたらもっともっと混乱するだろうし、完全にその感覚をなくしているんだったら、逆に家族を恨めしく思ってしまうだろうし、妹にそんな冷静にアドバイスできるのかな。16歳だったら、もう人格は日本でできていたってことなんだろうか。むこうで、とっても強い気持ちを持って生きてきたんだろうな。
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- 感想投稿日 : 2017年2月2日
- 読了日 : 2017年1月31日
- 本棚登録日 : 2017年2月1日
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