こういうのってどうなのさ。正直に言うとよくわからないんだな。なんかこう、評論家が一生懸命研究していろいろ頭を悩ませて論じて、それで結局実はショートコントでした、みたいなさあ。そういう感じになりそうじゃん。
会話ですべてのお話が進行していく。会話といっても、一人は完全に相槌で、相槌を打っているほうの人生をなぜかよく知っているらしい語り手が、話を脱線させたりさせなかったりしながら話を進めていく。その情報から、読者は相槌を打っているのが、親友を追いかけて卒業旅行中である女の子であったり、自転車屋の男であったりすることを知る。
「つまりこういうことなんでしょ」「はい」「●●なわけだ」「そうです」みないな、かたっぽが決めつけて追い詰めるみたいなやりとりが続くわけなのです。そこで私は、この言い回し何かを思い出すなあ、と思った。そうだ・・・・
AV男優っぽい!
愚かなるかな私の脳みそ。
だけどまあ、普通に楽しめました。知らない世界(相槌を打っている人はみんな旅をしているんです)に連れ出されるような不安さと聖性みたいなものも感じたぜ。なんといってもタイトルかっこいいしね。あ、巻末の奥付はもっとかっこいいっす。本を手に取った人はぜひ、裏表紙から開いて奥付見てみて。かっこいいよ。あれは確信犯だな!
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
文学
- 感想投稿日 : 2012年5月5日
- 読了日 : 2012年5月5日
- 本棚登録日 : 2012年5月5日
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