盲目的な恋と友情

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著者 : 辻村深月
ainoca7さん  未設定  読み終わった 

女の美醜は女が決める。まさにそういう話だと読み終えて納得。蘭花の物語に過去の若かりし自分を投影して痛いほど共感するも、留利絵視点からの物語は蘭花がおざなりにしていた側面を深くえぐり出していて、そこに顔を出す美波という女の存在が鍵となる。美波のような、いわゆる一般的な、高尚な世界とは縁のなさそうな女を蔑み嫌う留利絵の感情もよくわかる一方で、美波のように恋愛話に花を咲かせる部分も自分の中にはある。その葛藤に無意識に目をそむけていたが、この小説ではそれをきちんと描き出してくれていて、恋愛の価値なんてものは結局、相手との関係性ではなく女同士の嫉妬や羨望を基準として図っているのでは、という気にさせられる、特に女子の恋愛トークにおいては。それは私だけでなく他の女性の中にも共通してあり得る葛藤なのかもしれないと思いました。その上でのラストのどんでん返しに深いやり切れなさが残る。この読後感、好きです。

レビュー投稿日
2015年6月21日
読了日
2015年6月21日
本棚登録日
2014年7月19日
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