よいこの君主論 (ちくま文庫)

  • 筑摩書房 (2009年5月11日発売)
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人間というものは、どのようなものであれ、その場では『良い』と思って何かを始めたり変えたりするのだけど、それが後に思わぬ害悪を生むことになるんだ。まさにこれが『浅慮』なのだとマキャベリは言っているね」 224

なるほど。支配者の首がすげかわっても、自分たちの生活に変化さえなければ、平民は支配者の顔になんて興味を示さないのね」 279

叩くべき相手はできるだけ少なく、そして叩く時は完膚なきまで打ちのめすのが大切なのね」 306

しかし、覆プリン盆に返らず。落ちてしまったプリンはもうどうすることもできません。 1488

ちゃん。人を繫ぎとめるには、恩愛よりも恐怖をもってすべきだとマキャベリも言っているよ。 1612

国王は貴族の横暴から民衆を守りたいと考えるなら、自分とは関係のない『第三者の裁判機関』を作り、それに貴族を裁いてもらうしかないんだ。このようにして、憎まれ役は他に押しつけ、自分は人から感謝だけを受けるようにするのが大切なんだよ」 1875

先生「軽蔑を逃れるには、軽薄で優柔不断で無気力な態度を見せなければ大丈夫。憎悪を逃れるには配下や民衆の財産、婦女子を奪わないこと。そして、憎まれ役を他に押しつけて、権力者を抑制し民衆を保護する。もしくは、大きな勢力の腐敗を正すことができないなら、その腐敗に自分から身を染める。こうすれば、誰からも軽蔑も憎悪も招かずに統治を行えるんだよ」



正直マキャベリの君主論についてはほとんど理解できなかった、というより頭に入ってこなかった。
単純に小学校を舞台としたユーモアにあふれる物語だと思えば、読みやすく楽しい描写でとても面白い本。

物語の癖が強すぎて、マキャベリに興味を持つきっかけとはなるかもしれないが、これだけで君主論について理解するのは難しいと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年5月9日
読了日 : 2016年5月9日
本棚登録日 : 2016年4月27日

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