図書館にて借りました。
主人公・金俊平は作者のお父様がモデルだそう。
うーんこんな人が父親なら・・嫌だな、の一言に尽きる。
だって暴力が全てでケチ、無教養、愛=性欲。
環境悪すぎ(笑)
特に人の話や忠告に耳をいっさい傾けない。
会社の税金を納付することも、家族の食費、教育費さえ渋る。
そして誰より「俺を馬鹿にしやがって!」「ちゃーんとお見通しだぞ!」に拘る。
子供の10人近く産ませておきながら、可愛がるのは男の子だけ。
ふたりの内ひとりは対立して絶縁。
残ったひとりはしぶしぶ・・・と云う感じ。だろうね。
一番「血と骨」に「親子の血」に拘ったのも金俊平だと思う。
でも、教養がないから教育にいくらかかるかも解らない。
家族を愛そうとしても愛し方も解らないんだろうな。
よく、「金がなければ誰が俺に寄って来るんだ。金がなければ何もない」と云う。
威厳を保ちたいが、何をしても何を云っても「親子」ではもうないと心のどこかで解ってたんだなと思った。
最後に全財産を寄付して北朝鮮に移住するがそこで病気が再発。
正妻と実子が後にその時の様子を知ることになるが、あれだけの寄付の割りに貧しい生活をしていた事にムカッとする場面がある。
その時やはり「家族」なんだなと思った。
戦後から現在に至るまでの、色々な確執が浮き彫りになった一冊。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
梁石日
- 感想投稿日 : 2013年10月24日
- 読了日 : 2009年5月5日
- 本棚登録日 : 2013年10月24日
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