ほとんど文庫! akatenkoban棚»
話題作でも好みじゃなさそうなものには手を出さないのでだいたい★3~5です。しかもちょっと前まではほとんど5つ付けてましたが420超えたくらいから、5つは温存して通常の最高ランクは4、これは!!と思ったときに5つ付けるようにしようと★の考え方改めました。上下巻に分かれているもの上巻だけ登録してますが通しで読んでます。
レビュー by akatenkobanさん
タイ・ラオス・ミャンマー(ビルマ)の国境近く、ゴールデン・トライアングルと呼ばれる麻薬地帯、ワ州という地域に七ヶ月間滞在し村人とともにケシを植え草取りをし収穫をしアヘンを吸って直に体験したことを元にした旅行記(と言い切っていいかちょっと微妙ですが)。
タイトルとかアヘン中毒になったとか、作者来歴(早稲田大学探検部OB)だけ見ると突飛とか無謀とかセンセーショナルとかのイメージですが、読んでみると地道で真正直で泥臭く暖かい内容でした。面白かったです。
ワ州に入るまでの経緯が書いてある章にありましたが、大上段に構えたいわゆる世界情勢的な考察ではなくてそこに暮らす人たちが何を思って毎日過ごしているのかという、生活レベルでのことが知りたかったという高野さんの言葉の通り、べき論とか良い悪いとか日本と比べてどうとかいう切り口で勝手なことが語られるということは一切なく、ありのままの当事者の世界観価値観生活観をつかみたいそれに近づきたい、というような、そういう感じでした。毎日あちこちと違う家族のケシ畑の手伝いをするのはいろんな人と仲良くなりたいというのだけでなく、自分は素人だから迷惑がかかるだろうからそれをひとところに集中させては悪いぞ、という気配りもあったりして、行動は大胆で突飛だけれど、考えていることは真っ当でごく当たり前のことだし、すごく正直に(アヘン中毒になっちゃったことも含め)そのまま書かれている(と感じられる)ので、高野秀行さんというこの作者に対して、好感を持ちました。
登録日 : 2008年01月30日 00:36:10


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