本作は、アホで一途な4人組
イノケン、メタボン、リョーイチ、わび助が、
"ねーさん"の幸せのために一生懸命奮闘する物語である。
ノリと勢いと一途な想いに行動力が伴えば、
雲を掴む話しで、雲が掴める!!
そんな作品である。
大人の分別など身につける前のピュアで無謀な高校生は、
ある意味無敵かもしれないなー…
なんてことまで思いつつ、
自身の高校時代を思い出してしまった。
よくよく考えると突っ込みどころは多々あれど、
それを感じさせないテンポの良さが、本作にはある。
会話や独白主体の軽い調子の文体が、
テンポの良さを作りあげ、読みやすくしているのだろう。
本作は、さくさく読めて、読後もさわやかなので、
気軽な気持ちで手に取ってもらえる作品だと思う。
ただし、本作には軽さや疾走感はあっても、
THE青春!!といった何かに打ち込む熱さや
思い悩む重苦しさなどはないので、
そういった青春ものを好む方には、本作は合わないだろう。
ちなみに、個人的には、
わび助の父のキャラが、登場はほんの僅かながら、
かなり良い味を出していると思っている。
小さくまとまってない感じがカッコイイ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
五十嵐貴久
- 感想投稿日 : 2012年12月5日
- 読了日 : 2012年12月5日
- 本棚登録日 : 2012年12月5日
みんなの感想をみる