小林秀雄の恵み (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2011年2月26日発売)
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本棚登録 : 129
感想 : 8
5

いつものように、橋本治の思考過程を追いながら、小林秀雄は何を考え、当時の人はそんな小林の文章を何故ありがたがったのかが分かります。

けど、この本の中で、私が、一番好きなのは橋本治が小林秀雄の『本居宣長』を読んで「そうか、学問とはいいものだったんだ」って思ったってところです。
愚かな孫は小林秀雄の『本居宣長』を読んで、「そうか、ちゃんと学問をすればじいちゃんが言うみたいに、自信をもってなんでもやることが出来るのか学問というのは、そういう自信を与えてくれるのか』と思ったのである。だから「もう一度ちゃんと学問をしてみようかな」と思った。

(橋本治は小林秀雄の孫ではありません。念のため)

これは、37歳の時に筆者が思ったことであり、本書は50を超えて精読しなおしたものなので本論ではないのですが……。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 人文
感想投稿日 : 2012年4月30日
読了日 : 2011年10月20日
本棚登録日 : 2012年4月30日

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