イタリアについての社会的役割・文化的側面についてバール・コーヒーを通して考察されている、面白い一冊。
コミュニティが構成される途上でバールが果たしてきた『場』という役割は、その性質に大きく影響していることがわかる。そこは情報交換を行う社交場として、また無意識に文化を継承する器としてイタリアに「ある」のだと思う。
しかし、それとは反対にアメーバのように柔軟にその空間に対応する側面ももつ。だからこそ長く、かと言って巨大化もせずそれぞれが時間を紡いできたのだと気付かされる。
いつか、何をするわけでなくフラリとそんな『場』を訪れてみたいものだ。
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- 感想投稿日 : 2010年11月1日
- 読了日 : 2010年11月1日
- 本棚登録日 : 2010年10月26日
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