まるで現実社会で起きた事件のような金融サスペンス。こうした色々なスキームを活用した小説は橘玲さんしか書けないかと思料。
外資系銀行、スイスのプライベートバンクを経て、フリーのプライベートバンカーになった主人公が、同級生の夫のファンドマネージャーの転落死から、国家、ヤクザ、金融機関等関連へ波及していきます。一見タイトル固い内容と思いきや、読みやすい内容です。
「マネーロンダリング」同様、物語の会話等ででてくる税制、金融の知識と、それを活用した様々なスキームに関しては、感心するばかりです。
「マネーロンダリング」は香港の魅力的な場所なども詳細に描写しておりましたが、今回の舞台、あんまりシンガポール魅力を訴求されていなかったかと。
「永遠の旅行者」の脇役がまた登場し、なんだか少し懐かしく、嬉しくもありました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
Economics
- 感想投稿日 : 2015年1月9日
- 読了日 : 2015年1月5日
- 本棚登録日 : 2015年1月9日
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