不倫と南米

著者 :
  • 幻冬舎 (2000年2月1日発売)
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本棚登録 : 469
感想 : 54

「デットエンドの思い出」よりも深く静かに、残酷なほど・・・(体がもっていかれそうなほどの空の青と赤い土や土砂のような色した滝の写真やなんかは)・・・かなしい小説な気がした。設定や男女の関係、土地の強烈な地場力に歴史、自然や動物の屈しないハードな生命力、これまで読んだ吉本作品の中でもかなりタフな作品ではないだろうか。南米の持つ日本とは違う色彩で物語も違う色彩を手に入れたようだ、原マスミ氏の描く絵もインパクトがあり、根深くてコントラストが効いていて強さを持っている。ふんわりとは違う骨ばったこういう作品もわたしはすきだな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 短編集
感想投稿日 : 2012年6月14日
読了日 : 2012年6月14日
本棚登録日 : 2012年6月14日

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