おそろしいビッグデータ 超類型化AI社会のリスク (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2017年11月13日発売)
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感想 : 18

データ分析で判断されて、自分と似たような傾向にある人と同じ行動をとると思われる社会への問題提起についての本。
人の採用もAIでやることになったら、できない人は本当にずっとできないままになるのかも。
AIというのは、予測はしても、なぜその予測をしたのかが分からないことがあるから嫌だよなとは確かに思う。どうしたらいいのか分からいしなぁ。どうすれば採用してもらえるようになるのかもAIに教えてもらえる世界になれば案外いいのかもしれない(そういう問題でもないか)。
ちょっとビックリしたのが、フェイスブックの何に「いいね」ボタンを押したかを集積・分析した結果で、白人か黒人化を95%、男性か女性かを93%、民主党支持か共和党支持かを85%、キリスト教信者かイスラム教信者かを93%の確率で正しく分類できるという話。てっきり、宗派や支持政党のほうが大きく「いいね」が分かれる印象があるのだけど、白人か黒人かのほうが分かりやすいのか。これがちょっと意外。ただたんに、データ数が多いから精度が高いだけかもしれないけど。
この本読んでて、「掟上今日子の備忘録」というドラマ内の、自分の興味や嗜好を知られないように自分の興味がある本と一緒に興味がない本も買っていたのに、店員に興味のあるジャンルを知られて自殺しようとした子の話を思い出した。自殺まではいかなくとも、自分の趣味嗜好がバレて商品をすすめられるのは嫌って言う人は確かにいるのかも。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 図書館から借りた
感想投稿日 : 2018年1月10日
読了日 : 2018年1月10日
本棚登録日 : 2018年1月10日

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