睡眠の科学・改訂新版 なぜ眠るのか なぜ目覚めるのか (ブルーバックス)

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著者 : 櫻井武
amano225さん もらいもの   読み終わった 

ブクログの抽選であたったので早速読んでみた。
読む前はどのようにするとよく眠れるのか・睡眠の質があがるのかといった内容を期待していたのだけど、そういうことは書いておらず、レム睡眠やノンレム睡眠の最中の脳の動きやなぜ眠るのかといった、本当に科学的な視点での睡眠についての内容だった(実際、本書にも、どうしたらよい睡眠がとれるのかについては他書に譲ると書いてある。今度はそういう本も読んでみようと思う)。
中身としては、自分が脳科学とか近い分野に無知なところもあってむずかしいと感じる部分も多かったけど、ある程度は睡眠について分かったような気がする。レム睡眠とノンレム睡眠の違いとか、睡眠と覚醒とオレキシンの関係とか。
それにしても、睡眠は哺乳類や鳥類では普遍的に観られる現象らしいのだけど、進化の過程でどうしても省くことができなかった重要な機能ということを「はじめに」で書かれてあってなるほどと思った。自分も睡眠を大切にしていけるようにしたい(ムダに遅くまで起きちゃうときとかあるし)。
ちなみに、そもそも睡眠とは「外部の刺激に対する反応性が低下した状態であり、容易に回復するものである」と定義されているらしく、全身麻酔で眠っている場合は刺激に対する反応性は低下しているが、”容易に回復できる”は当てはまらないので睡眠とはいわないらしい。ということは、睡眠と寝るというのもまた違うということなんだろうなぁ。いろいろ奥が深い。
にしても、睡眠の研究だけに限らないけど、動物実験では人間はいろいろ酷いことするんだなと。長時間睡眠させないようにした犬の脳脊髄液を別の犬に投与すると、投与された犬が眠るって、いろいろ衝撃的。でもそれって、実験に使われて疲れたから眠っただけなような気もしなくはない。
なお、本来なら眠るとノンレム睡眠になるそうなのだけど、長いこと寝ていない場合などはレム睡眠から始まることもあるらしい。そういう場合、まだ前頭前野が活動している状態で夢を見ることになるからすごい鮮明なのだとか。そういえば、うちの妹はやけに夢の内容をよく覚えている時があるのだけど(実際に体験したのではないかと思うぐらい具体的な話をする。夢だけあって支離滅裂なところはあるけど)、あれってノンレム睡眠の最中に目覚めてるのだろうか。自分は見たことは覚えていても、すごいあやふやな記憶しかないことが多いのだけれども。
それにしても、相変わらずアメリカの軍事研究には驚かされる。軍人を寝ないでかつ、睡眠不足によるミスを少なくなるような研究が行われてるのだとか。まあでも、そういう研究がすすんでいけば、仕事中に目覚めさせる製品とかもでる可能性あるわけだから、プラスに働けばいいんだけどね(最近、ブラックブラック噛んでも眠いままということがよくある)。
第7章では睡眠に関する日常の疑問についていろいろ書かれてあったのだけど、その中では夢遊病についての話が面白かった。夢遊病は深いノンレム睡眠のときに起こる行動らしいので、夢遊病とついているけど実は夢は見ていないらしい。あれは本当に不思議だと思う。ちなみに、夢遊病というと自分は『さようなら、ドラえもん』のジャイアンを思い出すのだけど、初めて見た時はわけが分からなかった。
なお、夢遊病と似ているけど、ノンレム睡眠ではなくレム睡眠時に起こる現象は「レム睡眠行動障害」というらしい。普通、レム睡眠時は運動系への出力は眼球など一部をのぞいてされないようになっているそうなのだけど、そのメカニズムがうまく働かないようになっている現象らしい。なので、夢の中の出来事を実際に行動してしまうこともあるのだとか。こっちのほうが夢遊病という名前にしたほうがあってるような気がするのだけど、いまさらか。
いろいろ書いてあったけど、睡眠についてはまだまだ分かってないことも多いようなので、どんどん科学的に明らかになってくれたらいいと思う。

レビュー投稿日
2017年9月3日
読了日
2017年9月2日
本棚登録日
2017年9月3日
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