李歐 (講談社文庫)

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著者 : 高村薫
amayさん  未設定  読み終わった 

MBA取得を優先させる為に読書を完全自粛していた20か月。やっと本がまた読める!この日をどんなに待ちわびた事か。

というわけで、読書復帰記念はやはりこの作家から。

はー良い作品だった。相変わらず小説の世界にどっぷり浸からせてくれる。重苦しい雰囲気をとことん味わわせてくれる。

機械や拳銃の説明が細か過ぎるとか執拗過ぎるとか、そういうのは高村薫の小説では許せる。なぜ一彰がそんなに中国に憧れを抱いていたのか。一彰はともかく、なぜ李謳も一彰に唯一無二の特別な感情を抱いたのかその辺が分からなかった。でもそんな事はこの小説では気にならなくなる。人物の心理描写、大阪の街の空気が伝わる風景描写のお陰で、「そもそも」の所が曖昧であっても充分にリアリティに溢れる小説になっているから。

にしても、最後は高村作品にしては異様に爽快なハッピーエンドでびっくりした。いえ、そうじゃないのを期待していたわけではないんですが笑。たまにはこういうのもいいよね。

個人的に最近ちょっと特別な思い入れがある十三・北新地・福島・・そんな地名が出てきて、それも良かったな。

良い小説の読後の「はー、読み終わっちゃった・・」という感覚を味わえました。この読み応え、まさに求めていたもの。ベースになった「我が手に拳銃を」もいつか読んでみたい。

レビュー投稿日
2015年11月25日
読了日
2015年11月25日
本棚登録日
2015年11月25日
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