「脳メカニズムから心理学へ」と副題にあるように、心理学の現象を神経レベルで解釈しようと試みたヘッブの記念碑的著作。神経科学の分野では通説となりつつある「ヘッブ・シナプス」と「細胞集成体cell assembly」を60年以上前に唱えていた彼の慧眼には目を見張る。また、本書後半では、「一次学習にともなってA/S比が変化する」、「本能は知能や洞察と別の過程ではない」といったユニークかつ大胆な主張を展開している点も注目に値する。このような本が文庫として再刊され、誰でも読めるようになったことはうれしい限りである。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
科学・ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2012年1月5日
- 読了日 : 2012年1月5日
- 本棚登録日 : 2012年1月4日
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