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レビュー by 深崎さん
『フリージア』が完結してから新刊をずっと待っていたのだが、とうとう出たのがこの短編集。携帯漫画として発信された物をコミックにまとめるという、なんか私にしては新しい形態の本。携帯電話でネットは全くしないのでこれを形態ブラウザで見た時にどうなるのか想像も付かないほど、漫画として違和感はない。
特に印象に残ったのは、本当はメキシコ辺りを舞台に書きたかったという、古い修道院を舞台にした『カミーラ』で、単純に修道院、と言う単語から連想しただけかもしれないが、ガルシア=マルケスの『愛その他の悪霊について』に雰囲気が似てると思った。内容は全く違う、あくまで雰囲気が。
あとは、作者が「今一番書きたいテーマ」って言ってた『PARLOR31』かなあ。女子高生が自治会を作って武装してライバル校と抗争したり売春を取り締まったり。一緒に買った『べっちんとまんだら』につながるようなイメージもあったり亡かったり。
やっぱり私は松本次郎が好きなんだなあ。あの不安定な線、皮膚の裏側がざらつくような不快感と快感の混ざり合ったような世界観。特に短編集ではその感覚がソリッドに現れているような気がする。胸焼けがするような漫画って他にあんまり無いと思う。
レビュー登録日 : 2010年01月15日
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