嘘、そして沈黙 (扶桑社ミステリー マ 11-1)

  • 扶桑社 (1992年8月1日発売)
3.70
  • (9)
  • (15)
  • (18)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 126
感想 : 17
4

サイコミステリ。かなりサイコな殺人犯が登場するのだけれど、それがなんだか可哀想に思えてしまうのがポイントといえばポイント。それによくよく考えてみれば、登場人物ほぼ全員哀切なんだな……。結果、そこそこえぐいはずなのに妙にしんみりと読めてしまう。個人的にはお薦めかな。暗いけどね。ラストには希望もあるし。
タイトルが巧い。でも原題「LIE TO ME」というのがもっと痛切。真実を知ることのみが幸福とは、限らないんだよね。「嘘」の恐ろしさと優しさとを同時に感じることができた一冊。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ
感想投稿日 : 2010年1月31日
読了日 : 2010年1月31日
本棚登録日 : 2010年1月31日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする