レビュー by aochan15さん
人は死に際に何を考え、何を望むのか。
最後に会いたい人、やっておきたい事、言っておきたい事、この世に残しておきたい事…
もし、本人の最期の希望が「安楽死」であったら…。
『現代医療は進歩しすぎて、人の生きながらえる期間を延ばしたと同時に、苦しめる時間も増やした。
だから、現代医療の力でその苦しみから解放してあげるのも医者の義務。』
こう話す作中の医師の話にも頷ける。
しかし、人は一人で生きているのではない。
人は呼吸を続ける限り、少なからず周囲の人々に喜びや哀しみ、慈しみや憎しみなど、影響を与えている。
もはや自分の身体は自分だけのものではない。
自分は死を願ったとしても、自分の身体の一部となった人はあなたの命を最大に惜しむだろう。
ある人の人生の物語の締めくくりを、私達はどう見守るべきなのか。
最終的に尊重されるべきは誰の意見?
注目されつつあるターミナルケア(終末期医療)の導入にもなりそうなこの一冊。
物語性が強く踏み込んだ話まではなされていないが、この本をキッカケに大切な人や自分自身の最期とどう向き合っていくかを考えてみてもいいと思う。
レビュー登録日 : 2012年01月15日
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