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プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステリー (ブルーバックス)についてのらいぶらり庵さんのレビュー


レビュー by らいぶらり庵さん

科学   未設定  4  登録日: 2006年11月16日

 プリオン病(伝達性スポンジ状脳症)が発生した経過、エサとして肉骨粉を与えられた牛と病気との関連性、他の動物に見られるプリオン病の現象を丁寧に紹介しています。
 次にプリオン説を広めることになったプルシナーが登場した経緯、そしてなぜ現在プリオン説が支持されているのかを解説した後、プリオン説が抱える弱点、アンチ・プリオン説としてウィルスが存在しているのではないかという仮説、その仮説の現時点での研究状況が書かれていきます。
 著者はアンチ・プリオン説の側から研究をすすめている方なのですが、とはいえプリオン説にもアンチ・プリオン説にもどちらかに一方的に肩入れすることなく、それぞれの説の支持される点や疑問点を客観的に述べているので、プリオン病の現状を知るにはいい本だと思いました。私のようなまったくの素人でも初歩からこの病気について理解できる構成になっています。
 最近、輸入再開した米国産牛肉の検査基準についても疑問を提示、「特定危険部位さえ除去すれば、あとの部分は食用にしても安全であるという考えは論理的でない」と主張しています。先日のニュースで報道された通り、アメリカは特定危険部位の除去さえ満足にできていないのですが。
 アメリカではいまだに牛以外の家畜には肉骨粉の使用が規制されていないことの危険性を指摘しています。 レビュー登録日 : 2006年11月16日


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