歴史と風土 (文春文庫 し 1-75)

著者 :
  • 文藝春秋 (1998年10月9日発売)
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感想 : 26
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なるほど、と納得させられる所も多いけど、ちょっと雰囲気でものを言っているなあ、と感じる所も多い。

以下傍線
「アジア的な原理で動いてきたことはないんだ」
「天保の庄屋同盟、関ヶ原の怨恨」
「天皇家と出雲大社家をのぞいては、連続した名家というのは存在しない」
「江戸体制というのは非常に特異で停頓しているように見えて、実は特異なことをやっているのは幕府だけ」
「密教世界の誘惑、天地をも動かしたいという大変な祈祷者の魂みたいなもの」
「家康という人はお百姓の感覚で一生を生きた人ですから、堺的なことはまったくわからない」
「スキタイという西欧人顔の民俗で、彼等が遊牧文明を発明した。二つの征服王朝が中国の領土を広げた」
「日本古代史のなかに、安曇として出てくる水の民族も濊の仲間だったかもしれません」
「日本仏教はこんにち前代未聞の葬式仏教になっている」
「日本人は中国人より技術的には優れ、美学的にも優れている。同時になんでも美学にしてしまう」
「せっかく農業生産と武力にそれに潔さ、廉恥心というかつて日本になかったすばらしい倫理意識を持って地方を充実させた彼らが、多分にインチキな源平藤橘になってしまうばかりか、雑木の小枝みたいな低い官位w都からもらってうれしがっている」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2013年3月16日
読了日 : 2013年3月16日
本棚登録日 : 2013年3月16日

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