毎度のことだけど、「二人静」の話には、同じように考えさせられる。そう言っているじゃないけれど、相手に変わって欲しいと思ったら、自分が変わらなければ、という考えと根っこは同じなんだと思う。
それをこういう柔らかな表現も出来るのかー、と今回はそこにいろいろと思いました。
榊原のじいさまの話は、結構きた。
「(苦手な相手は)実は自分に一番近い人かもしれない。認めたくない自分の一部を押し込めて、今の自分になったのに、それを人が発揮していたら苦手に思うのは当然だ」というのは、沁みる一言です。
「本当はそれすらも含めて自分の一部で自分の影」だという考え方、どうしたらこういう考えの境地に至れるのかな。それが自力では難しいと思うので、せめて少しでも語られたことを繰り返し考えて、自分の血肉にしていきたい。
1巻でチカン事件に巻き込まれたことがバレた憲人にも「家族には言いなさい。分かった時情けなく思うから」という言葉の思いやりにもなー(泣)
そんなじっちゃんの言葉を受けて取った憲人の行動も好き。
後半ね青森の話もありましたが、話もいいけど、見渡す青森の風景が「ああ、わかるっ!」と思わず膝を打っちゃうような見事さ!
その後の照明が消え、マイクがない状態での能舞台の雰囲気も、漫画でここまで表現出来るのかー、と思った。
それだけで、これらが見られただけで、すっごく得した気分。
成田さんの青森に対する愛を見たような気がします。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
コミック
- 感想投稿日 : 2010年6月11日
- 読了日 : 2010年6月11日
- 本棚登録日 : 2010年6月11日
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