読み始めて、あれ…これは苦手なタイプの作品かも…
と、時間をかけて読むことになってしまった。
しかし、後半からは、一気に引き込まれた。
それまで皮膜のむこうの世界を、ぼんやり
眺めているような読書時間だったのが、
皮膜をやぶり、一気に核心に迫るような。
誰かを想うこと、失いそうになること、
失ってしまうこと、失ったあとに焦がれること。
すべてが、ちりちりと胸を焦がすように
その熱が痛いほど伝わるような気がした。
歳を重ねること、時間がゆっくりと積もってゆくこと。
そうして、やさしい風がふくような
読後感。
読み切って、よかった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2016年7月19日
- 読了日 : 2016年7月19日
- 本棚登録日 : 2016年7月19日
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