金田一が出てこない横溝作品集。書かれた年代もバラバラのようで、作品としても佳作もあれば何だこりゃなものもあり。表題作の『双生児は囁く』以外は、推理小説としては長さとしてもトリックとしても物足りない印象です。
全体的に、横溝作品の絶対的なテーマである「大正から昭和にかけての仄暗い空気感」と、「金持ちは必ず外に妾を作り、本妻が生んだのと同じ年の隠し子を作っておかなければいけないというある種の義務感」(笑)に包まれてるので、その辺が抑えられれば話の展開も読みやすくなります。
全体的には、まぁよほどの横溝ファンでもなければ手を出さなくてもよいでしょう、という印象です。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
推理小説(日本作家)
- 感想投稿日 : 2013年6月19日
- 読了日 : 2013年6月19日
- 本棚登録日 : 2013年6月19日
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