最初の40ページぐらいまでは面白かったけど、あとはグダグダ。
ミミズが生態系にどれほど貢献しているのか、また世界中にどのようなミミズがどのぐらい分布しているのか、といった視点からの話がもう少し多いのかな、と思ってたんですが、中盤以降はずーっと著者の研究の歴史を羅列しているだけ。各地での研究の詳細についても大して詳しく書かれておらず、特に何かしらの研究の成果が示されるわけでもなく、一般読者が関心を持てるような話が出てくるわけでもなく。
著者はダーウィンの『ミミズと土』に触発されてミミズ研究に携わるようになったらしく、またレイチェル・カーソンの『沈黙の春』にも影響されて環境汚染によるミミズへの被害についても声をあげたい、ように感じられます。しかし、この二つのテーマについても掘り下げが非常に甘く、軽くさらっと触れたらすぐに次の話に飛んでいってしまう感じ。
総じて、研究者が自分の研究の過程や成果をメモ書き程度に残している、という印象でした。生態系の中で見たミミズの益についてもっと体系的に書かれていればよかったのにと思うと、本として残念です。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
科学
- 感想投稿日 : 2014年10月6日
- 読了日 : 2014年10月5日
- 本棚登録日 : 2014年10月6日
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