中上健次30歳と村上龍24歳の3回に亘る対談と、そこからの着想も匂う好対照な短編が一つずつ。そして、後記が一つずつ。短いが面白い構成だと思う。若い二つの才能のドキュメンタリーだ。指向性の違う二人だが、だからこそなのか意気投合し忌憚無く徒然に交感している。
後記では『限りなく―』で鮮烈なデビューを飾った直後の村上が、『枯木灘』を「衝撃はなかった」と切っているが、その批評は当時の中上というより今の彼自身をばっさりいっているような気がする(笑)。
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ナ行
- 感想投稿日 : 2013年3月16日
- 読了日 : 2013年3月16日
- 本棚登録日 : 2012年12月19日
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