命売ります (ちくま文庫)についてのあやこさんのレビュー
本
/ 筑摩書房
/ 269ページ
/ 1998年02月発売
レビュー by あやこさん
"生きる"とはなにか。"死ぬ"とはなにか。最高級のエンターテイメント小説。
自殺をしそこなった男が、途端になんだかスッポリとした自由を感じ、こんな新聞広告を出す。「命売ります」。
訪れるのは奇妙な人々。自分の妻と死んでくれ・人体実験台になってみてくれ・吸血鬼に飼われてくれ――。
命を売ると言っているが、主人公・羽仁男の生への執着は見ていて滑稽なほど。それは不幸な自分に酔って「死にたい」と繰り返す人に似ている。死を意識しているが、誰よりも生きたがっている。
すべてのお話が終わったときに、羽仁男が抱く想いはやはり"生きたい"だったんだろうな。
レビュー登録日 : 2010年10月31日
コメント
まだコメントはありません。