きみはいい子 (一般書)

著者 :
  • ポプラ社 (2012年5月16日発売)
3.75
  • (258)
  • (525)
  • (396)
  • (67)
  • (15)
本棚登録 : 3129
感想 : 570
4

 泣きながら一気読み。
 叩かれても、蹴られても、子供は親が好き。親に褒められたくて、「いい子だね」って言われたくて、どうしたらそうなるだろうって、小さい体で、いっぱいいっぱい考える。

 夕方5時まで家に帰らせてもらえない子、自分だけ、「ちゃん」付けで呼んでもらえない子、何をしても怒られる子。
 みんな、原因は自分にあるのだと考え、どうすればいいのだろうと、その小さな体でいっぱいいっぱい考える。そして、一生けんめい直そうとする。

 子どもは、私が考えていたよりも、ずっと賢くて、強い。けれど、やっぱり繊細で、大人の私より、ずっと壊れやすい。
 こんな当たり前のことに、この作品を通して、とっても大切なことに思い至ることができた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 中脇初枝
感想投稿日 : 2012年12月25日
読了日 : 2012年12月14日
本棚登録日 : 2012年12月25日

みんなの感想をみる

コメント 2件

まろんさんのコメント
2012/12/26

親にどんなひどい仕打ちを受けても、やっぱり親を求めずにいられない子どもたちも
子どもの身体も心も傷つけていることがわかっていても、自分を止められなない親も
痛々しくて、せつなくて、涙が止まりませんでした。
でも、先生としての評判は今ひとつの先生とか、
呆けた万引き老人の烙印を押されたおばあさんとか
自信を失って弱っているひとたちが、自分にできる範囲で、おずおずと
手を差し伸べていることが、とても尊くて、
私も折にふれて、手を差し伸べられる人でありたい、と思いました。

HNGSKさんのコメント
2012/12/27

まろんさん>>まろんさんのコメントを読んで、本当にそのとおりだなあと思いました。
私も、出し惜しみなく、手を差し伸べられる人でありたいと思いました。

ツイートする