犬と話をつけるには (文春新書 508)

著者 :
  • 文藝春秋 (2006年6月20日発売)
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感想 : 10
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 「盲導犬は人のために過酷なストレスの中働いている」
「犬らしさを忘れてかわいそう」
「ストレスで早死にする」
私もずっとそう思ってきました。
ですが、盲導犬のことを勉強するうち、色んな人から話を聞くうちに、それは誤解だったのだと分かりました。
この本はそれが分かりやすく書かれています。

著者の多和田さんは、犬の魔術師とも呼ばれている人。
分かりやすい文章で書かれた犬への愛情あふれる一冊です。
ほんと、こんなすごい方を知らずに体験歩行していただいたなんて、恥ずかしくなるよ。

「犬は別に自分が盲導犬だなんて思っていないし、使命感に燃えてる分けじゃない」
これは我が家に来てくださった訓練師さんが言っていたのですが、それも実感しました。

角や階段を見つけて止まればグッドグッドと褒められた。
よし、また角や段差探しゲームをやろう。
ちゃんと指示にしたがったらグッドグットと褒められた。
よし、じゃぁまたしっかり言葉を聞こう。

この「快」の気持ちが犬を動かしているんだと分かります。
盲導犬についての誤解がすこしでも溶けるといいな。
そして、子育てにも同じ考え方が言えるなぁと思った本です。
お勧めの一冊です。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2014年3月18日
本棚登録日 : 2014年3月18日

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