絵描きの植田さん

  • ポプラ社 (2003年12月1日発売)
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本棚登録 : 433
感想 : 79
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図書館で借りてきました。すごく良かったです。
主人公の植田さんもそのまわりの人たちも。
私は田舎が苦手なのですが、その田舎の私が嫌いな空気というか雰囲気というかを漂わせず、けれどいい感じに田舎で気に入りました。
悲しい出来事も起こらず、落胆することもなかったのですらすら読めました。
最後はどきどきはらはらで、最悪の結末も考えましたが、ハッピーエンドで本当にほっとした(笑)
文章の静けさに雪国(じゃなくても雪が降ったとき)の静けさを感じて冬が恋しくなりました。
スケート選手なんて現実にはそうそういるはずないのに、なぜそう簡単に物語りに溶け込んでいて、私自身もそれを受け入れられたのでしょうか。
いしいさんの本はそういう現実とファンタジー(と言ってしまっていいのかな)の融合が面白いです。
プラネタリウムの双子では少し不協和音を感じたものの、今回はそういうのは一切なく、本当にすんなり受け入れられました。
雪崩にあったときの話は忘れないでおこうと思いました(笑)いつか役に立つ日がくるかもしれない・・

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 読んだ本*2008*
感想投稿日 : 2008年8月21日
読了日 : 2008年8月21日
本棚登録日 : 2008年8月21日

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