ペリリュー・沖縄戦記 (講談社学術文庫)

  • 講談社 (2008年8月7日発売)
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本棚登録 : 344
感想 : 31

はじめて読んだ米兵目線の太平洋戦争の記録。なかなか良い( ̄▽ ̄)


ペリリュー島、沖縄…


ペリリュー島の戦いは、ザ・パシフィックを見るまでは全く知らなかった。





戦場前夜のステーキ、
定期的な部隊交代、
戦場でコーヒー…などなど…

当時の米兵と日本兵のそれぞれ国からの待遇に大きな差があることに驚いた。そして、元日本兵の追い込まれている戦場目線より、広い目線で戦場での出来事を記録している。



著者は、聖書に日々起きた出来事を綴った紙の切れ端を挟み日記のように付けていたこともあり、ひとつひとつの描写が凄く鮮明で、ラスカサスの著者と同じぐらい、生々しくて、読んでいて本をつい閉じたくなるような描写がいっぱいある。



読んでいると著者は学識ある方であることがわかる。アメリカ先住民の話もちょこっとのってたから、もしかしたらラスカサスの著者も読んでいるかもしれないなー…なんて思った( ̄▽ ̄)







戦場にいれば、
長引けば長引くほど、窮地に行けば行くほど、

日本兵にしても米兵にしても、どんどん人間らしさが消えていき、まるで野生化…野蛮化…?どれにハマるかわからないけど、誰でも残忍な行為を平気で行えるようになることが理解できる。憎しみだけが最終的に残り逃げ場がない。



政治がある限り戦争は一生消えないような気がした。



本の中には、若者らしい行動も所々に、記録されている。米兵が夜中に用を足しにズボンをおろしたところが、密かに隠れていた日本兵の背中の上って…急いで追いかけられ走り出す光景が頭に浮かんで笑えたよ

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年5月16日
読了日 : 2012年5月16日
本棚登録日 : 2012年4月7日

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