梅棹忠夫語る

  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2010年9月1日発売)
3.52
  • (20)
  • (37)
  • (47)
  • (10)
  • (3)
本棚登録 : 425
感想 : 56
5

 小山修三による梅棹忠夫の聞き書き。と書くとミもフタもないが、フィールドワーカー、民俗学者梅棹忠夫の最後の声だと思って読むと非常に感慨深いものがある。なにしろフィールドワークを根っこにいろいろな仕事のある方で、その集大成、最終的なエッセンスがきゅきゅっと読めるのがこの本、だと云える。

 「供給すれば需要が出来る」「自分の足と目で確かめる」「まずはやってみる」というイケイケドンドンなおっちゃんが、学生時代の挫折やら、敗戦によるモンゴルからの脱出やら、突然の失明やらで挫折を覚えてくとこうもバランスのとれた好人物が出来るのか、といった具合で、えーと、結局は読んでると元気になるよ、という風に捉えていただければいいかと思う。

 困難を克服すると人は強くなるし、克服できた自分に自信を持たんとやってけんで、と書いてあったのである。
 こういう体のイケイケドンドンなら歓迎である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 人の言葉・伝記
感想投稿日 : 2013年6月22日
読了日 : 2013年6月22日
本棚登録日 : 2013年6月22日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする