小山修三による梅棹忠夫の聞き書き。と書くとミもフタもないが、フィールドワーカー、民俗学者梅棹忠夫の最後の声だと思って読むと非常に感慨深いものがある。なにしろフィールドワークを根っこにいろいろな仕事のある方で、その集大成、最終的なエッセンスがきゅきゅっと読めるのがこの本、だと云える。
「供給すれば需要が出来る」「自分の足と目で確かめる」「まずはやってみる」というイケイケドンドンなおっちゃんが、学生時代の挫折やら、敗戦によるモンゴルからの脱出やら、突然の失明やらで挫折を覚えてくとこうもバランスのとれた好人物が出来るのか、といった具合で、えーと、結局は読んでると元気になるよ、という風に捉えていただければいいかと思う。
困難を克服すると人は強くなるし、克服できた自分に自信を持たんとやってけんで、と書いてあったのである。
こういう体のイケイケドンドンなら歓迎である。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
人の言葉・伝記
- 感想投稿日 : 2013年6月22日
- 読了日 : 2013年6月22日
- 本棚登録日 : 2013年6月22日
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