初恋列車 (角川ルビー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2017年4月1日発売)
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本棚登録 : 48
感想 : 6
4

▼あらすじ
見た目、家柄、才能、全てに恵まれた華道界の王子様。女子なら放っておかない優良物件なのに、幼なじみの雪輪は、なんで鉄道オタクの紬の趣味に、嫌な顔一つせず付き合ってくれるんだろう? 華道家として活躍する雪輪と地味な自分とに格差を感じ、紬は一時距離を置こうとしてしまう。しかし、自分の気持ちに気づかれて避けられたと思い込んだ雪輪が、勢い余って紬にキスしてきて!?
一途なキレイ系王子様×地味男前受の、初々しさに悶絶!?な、幼なじみ格差ラブ!

***

久しぶりにルビー文庫の作品を読みましたが、さくっと読めて良いですね。
私は年上攻めが好きなので、CPにはそれほど萌えなかったのですが、受けが鉄オタという事もあって鉄道ネタが然り気なくストーリーに散りばめられていて読んでいて楽しい一冊でした。
一般人には分からないネタもちゃんと解説が入っているので置いてけぼりにされる事もなかったですし、かと言って説明が多過ぎてくどくなるという事もないので新幹線や電車に乗るのがお好きな方ならまず確実に楽しめる内容だと思います。(因みに私は音鉄の気があるのでより楽しめました笑)

最後まで概ね楽しく読めたお話でしたが、強いて引っ掛かった点を挙げるとすれば、受けが攻めを好きになるまでの過程が少し弱く感じられた事かなあ…。
攻めが受けを好きなのは理解出来るんですが、その逆はというとちょっと首を傾げてしまうところで…。
そもそもこの二人って共通の趣味とかないし、話が合うって訳でもないから幼馴染設定にしては受けと攻めの間に少し距離を感じるんですよね。(あくまで私的には、ですが)
まずそこから微妙〜に躓いてしまったというか。
なので、この二人の間にもう少し親友らしい砕けた空気感があれば、また違った感想を抱いたかもしれません。

とはいえ万人受けしそうな可愛らしいお話ではありましたし、さくっと読める割にはストーリーの方もしっかりしている印象でしたので、表紙買いしても損はない作品だと思います。
因みに麻々原絵里衣先生の挿絵は文句無しに素晴らしく、特に事務机を飛び越える雪輪のイラストが素敵でとっても良かったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 整理済み(小説)
感想投稿日 : 2017年8月26日
読了日 : 2017年8月23日
本棚登録日 : 2017年6月1日

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