著者の小野晋也氏は自由民主党の衆議院議員。政治に携わりながら、自ら人間学の講座を開いたりもしています。山田方谷の思想を政治家という彼の視線から、特に財政再建について紹介、考察をしている本です。
この本の中で、日本をどういう国にするのかという強いビジョンを持つこと、領地から湧き出す多様な知恵をもっと活かすこと、多くの人の心が強く共鳴し大きな前進力を生み出すこと、「中庸」の原則に立つ自立性を持つこと、長い目で多面的かつ総合的にしかも根本的に考えること、公明正大で隠し事をしないこと、教育に力を入れることを強く説いています。
山田方谷が財政再建のために行った政策(産業振興・負債整理・藩札刷新・上下節約・民生刷新・教育改革・軍制改革)を軸に、彼独自の財政再建の思想と検討事項を書いています。
また、この本の中で、何回か「夢出せ!知恵出せ!元気出せ!」というフレーズがでてきます。日本人本来の価値観や美意識の復権も大事ですが、それに劣らないぐらい足りないものを表現していると思っています。
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- 感想投稿日 : 2009年5月31日
- 本棚登録日 : 2009年5月31日
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