長期投資の指南書。将来の日本社会をいかに大局的に構想できるか。これが投資家に必要な要素であって、儲けよう(売り抜けよう)という動機だけでは企業や社会を応援していることにはならず、(売りの)結果として投資家自身の首を絞めることになる。自分がいいと思う会社を買い支えよう、という自信に満ちたメッセージは読んでいて元気づけられる。成熟経済では国内市場の拡大を望むのは難しいから、経費(費用)をいかに削減し利益を生みやすい筋肉質な企業体質にできるか。これを調べておけば、アメリカや中国の景気動向で一喜一憂することはないと。個人的に印象に残ったのは「投資は情報を捨てる作業からすべてがはじまる」(p95)という言葉。拾っているからこそ捨てられる。肝に銘じたい。
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カテゴリ:
経済・金融
- 感想投稿日 : 2007年12月14日
- 本棚登録日 : 2007年12月14日
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