兵隊たちの心理を丁寧に記した作品。
昔の作品とあって最初は慣れないが、読んでいくと、なんというか腑に落ちる作品だった。
悲惨な描写がとても多いが、それに涙することはなかった。衝撃として襲ってくるし、心を揺さぶられるのだが。それはこれが、それに至る心の動きを丁寧に、そしてリアルに書かれていたからだと思う。
なんというか、泣かせる作品ではないのだ。
戦場の実情を、兵士の実情を、世に正しく伝えるための作品だと思う。
これは、ドキュメンタリーではないという。けれど時に、ドキュメンタリー以上にリアルな作品というのもあるものだと再確認させられた。
戦争のどうしようのなさ。それを強く感じた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
社会問題
- 感想投稿日 : 2010年10月4日
- 読了日 : 2010年10月4日
- 本棚登録日 : 2010年10月4日
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