6人兄弟うちの3人が、ひとりずつ人生を降りていく話。なのに残された3人の未来が仄明るく感じられて、不思議な読後感。
自殺を解決にしちゃいけないというのは頭では理解しているけれど、彼らが自分を消すこと決めるまでの思いがよくよくわかり、だめじゃんっていう気持ちにならなかった。みんな自分のことばっかりで死ぬわけじゃない。あんな風に自分が家族の不幸の元になるって、どんなに大変だろうか。
でも、みんなが少しずつもっと自分勝手で馬鹿だったら、生き延びられたんじゃないかという気もする。かしこくて優しくて思いやりがあって、それで生き残れないのって、歯がゆい。迷惑をかけ合って、生きるだけ生きられたらよかったのに。
三浦さんは本書の続編を書くつもりだったらしい。それも読みたかった!
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本 - 小説/物語
- 感想投稿日 : 2012年9月1日
- 読了日 : 2012年9月1日
- 本棚登録日 : 2012年9月1日
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