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読んだ本を本棚に埋めて行きます。 勝手気ままな読書感想文です。
レビュー by KENJIさん
恋愛小説というからには、男と女の好いた惚れたの物語が描かれているわけで、それはいつの時代も変わらない普遍的なものだと思われる。
この小説が「全く新しい恋愛小説」として世に出たのが2007年。2012年現在も(この小説を読み終えたのは2011年ですが・・・)2007年も男と女の好いた惚れたにたいした変わりはなく、たとえそれが1900年だろうが1300年だろうが、根本的な部分では変わりないだろう。
なにが新しいのかと言えば、「恋愛の形」と表現するのが一番わかりやすいかもしれない。それこそ許嫁からお見合い、政略結婚、玉の輿、駆け落ち、不倫、一目惚れ、ストーカー、などなど恋愛の形は千差万別であり、最近では肉食系とか草食系とか性格のタイプごとにその形も変えるようである。
この小説の「恋愛の形」は、ソーシャルネットワークを利用したバーチャルな空間において、男と女がお互いに性別を偽って出会い、心を通わせていくというもの。まさに現代ならではの形である。ちなみに性転換ウンヌンという話は一切関係ないのでご注意を。
単純に、顔の見えない匿名社会のバーチャル空間で、気軽さと出来心から男が女を演じ、女が男を演じていたというところから男と女の好いた惚れたがはじまるという訳である。
現実社会においても男性の方がロマンチストで女性っぽくて、女性のほうがサバサバしていて男性っぽいというのはあると思うので登場人物の感情や台詞、置かれた環境など違和感なくすんなりと読める。
人間はもともと両性の素質を持っていて、そのあたりの心理状況をうまく操作しつつ、男女の本質を描き出せるのは石田衣良だからこそでしょう。なんだか深そうなテーマで深そうな雰囲気を醸しつつ、実はそんなに深くなかった?と思うような読後感です。
レビュー登録日 : 2012年02月09日
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