幕末の動乱の中を生き抜いた一人の女性「天璋院篤姫」。今で言えば高校生くらいの時に生家を離れ、養女として藩主斉彬の下で暮らし、江戸城へ嫁ぐ。
嫁ぐというよりは嫁がされたというのが正確かもしれない。篤姫自身も嫁いでから、江戸城に嫁ぐまでの出世が、どんな意味を持っていたのかを知る。
つまり…養父の斉彬の密命のために、形式的な結婚であった。篤姫は江戸城にスパイに入ったようなものだった。
この時代の女性は、旦那様と幸せに暮らし、特に子供をたくさんもうけ、子孫繁栄を願う人が多かったと思います。篤姫もこの時代としては非常に賢い女性だったが、幸せになりたい気持ちは、誰とも変わらないものを持っていたと思いました。スパイだと知った時の悲しさ、夫と交わりのない暮らし、御台所としての責任・・・
本当に篤姫にとって結婚して何が幸せだたのだろうかと、ホンのページをめくるたび思いながら読みすすめました。
上段は継子問題で苦しむ篤姫のところで終わりです。自分が後継を産めないことを心底悩む様子がひしひしと伝わってきました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史小説
- 感想投稿日 : 2014年8月30日
- 読了日 : 2014年8月24日
- 本棚登録日 : 2014年8月30日
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