悪の教典 上 (文春文庫 き 35-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2012年8月3日発売)
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感想 : 1148
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ルックスの良さと爽やかな弁舌で生徒や同僚を虜にしていた蓮実聖司。
しかし、邪魔者は躊躇なく殺していくサイコパス。

とんでもない物語なのだが、これがもの凄く心惹かれてしまう。

普通なら有り得ないし、肯定し難いこの主人公。
何故なのかこの主人公に感情移入してしまう。

上巻では彼の犯罪に首を傾げながらも、
気持ちは彼自身になっており、この物語を心底楽しんでいる。

狂気に満ちた犯罪で説明がつかないが、
犯罪に至る気持ちがわかる。←自分、大丈夫なのか?と時々疑ってしまう。

蓮実の狡猾さ、他人の気持ち、行動を読む能力、
明晰な頭脳、臨機応変に対応できる適応能力。

気が付けば、自分は彼の立場になって、彼を心底応援している・・・。

そんな気持ちのまま下巻へ続く。。。


ちょっと自分、大丈夫???
でも面白いよ、この本!!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年7月22日
読了日 : 2017年7月20日
本棚登録日 : 2017年7月20日

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