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陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫 い 14-1)
- 伊坂幸太郎
- 祥伝社 / 2006年2月8日発売
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テンポが良いのと、雑学が豊富である事は、同著者の必殺の武器で、同作品ではそれらが遺憾無く発揮出来ていると思う。
成瀬の頭の回転の良さは、カッコ良くもあり爽快感をもたらせてくれる。
2014年3月31日
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白ゆき姫殺人事件 (集英社文庫)
- 湊かなえ
- 集英社 / 2014年2月20日発売
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真犯人は誰か?
噂話と憶測が飛び交う。
真実は?
女性特有のドロドロとした世界を垣間見た気がした。
※決して、女性全員が該当するとは思っておりませんので、悪しからず(笑)
え、この話が映画になるの?
うそ、明日から公開?
じゃあ配給会社はやっぱり松竹か東映? …松竹…やっぱり(苦笑)
俺は絶対に観に行かないな。
2014年3月28日
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風の中のマリア (講談社文庫)
- 百田尚樹
- 講談社 / 2011年7月15日発売
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蜂を擬人化したこの物語は、大人向けの高級な童話と呼べば良いのだろうか。主人公の生き様に途轍もない力強さを、また自然の厳しさをもまざまざと感じました。
(ここで大人向けとわざわざ書いたのは、文体が難しく、また漢字が多く使われている為で大義は無いのだが…。)
ストーリーはとても骨太で、抵抗無く虫の世界に入り込めた。
読み始めると夢中になり、あっという間に読み終えた感覚である。
非常に没頭出来た、久々の秀作です。
また、同作は蜂をはじめ、虫たちの知られざる世界を私に教えてくれた。
たくさんの発見がありました。
とても勉強になるし、感動出来るオススメの作品です。
2014年3月27日
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輝く夜 (講談社文庫)
- 百田尚樹
- 講談社 / 2010年11月12日発売
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クリスマスにまつわるショートショート。
Amazonでの評価が高かったゆえ、かなり期待して読んだ。
しかし、どれも小説にありがちな話で、心に訴えてくるものが無かった。
私の邪な心が原因なのだろうか(笑)
2014年3月24日
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重力ピエロ (新潮文庫)
- 伊坂幸太郎
- 新潮社 / 2006年6月28日発売
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著者の博学さは既知であったが、今作のキーである遺伝子については、彼の博識には驚いたものの、全く興味をそそられなかった。
その上、半ば過ぎに以降の進展が何となく分かってしまい、その予想の下、物語が進んで行ってしまい、意外性に物足りなさを感じてしまった。
2014年3月23日
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オーデュボンの祈り (新潮文庫)
- 伊坂幸太郎
- 新潮社 / 2003年11月28日発売
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彼の作品を読むのは、今回が初めてではない。
しかし、彼の描く世界に毎回驚かされる。
因果関係の網の目が張り巡らされている彼の作風は、このデビュー作から健在であったのだ。
全く単純ではない構成。また、説教じみていないのだが、我々人間に対する警鐘を、独特のカタチで盛り込む伊坂節。
デビュー当時から、伊坂ワールドは全開だったんだ、と思うと彼の才能に畏怖すら感じる。
2014年3月18日
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真相 (双葉文庫 よ 15-1)
- 横山秀夫
- 双葉社 / 2006年10月1日発売
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五編からなる短編集。
共通して言えるのは、いずれの「真相」が分かった時に、とても切ない気持ちになった、ということだ。
2014年3月14日
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判決の誤差 (双葉文庫)
- 戸梶圭太
- 双葉社 / 2011年2月10日発売
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バカバカしい。
タイトルと表紙の図柄に、深刻な内容を勝手に夢見ていた。
そんな俺を見事に裏切ってくれた。
とんでもない駄作だ。
2014年3月11日
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発想力獲得食 (双葉文庫)
- 眉村卓
- 双葉社 / 2014年2月13日発売
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食にまつわる短編集です。
しかし、食だけでこれだけ話を広げられる著者の想像力には脱帽してしまいます。
小難しい話は無いので、気分転換に如何ですか。
2014年3月9日
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生存者ゼロ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
- 安生正
- 宝島社 / 2014年2月6日発売
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パンデミックを思わせる展開から、意外な結末に…。
理屈っぽく、小難しい内容に、興味がそそられる要素が見当たらず、なかなか読み進めることが出来なかった。
2014年3月2日
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迎撃せよ (角川文庫)
- 福田和代
- KADOKAWA / 2013年11月22日発売
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テロを以て平和ボケした日本の防衛体制に喝を入れる、とはどこぞで読んだ記憶がある。そう、『亡国のイージス』だ。
この作品は、『亡国のイージス』の二番煎じか、否それ以下だ。
『亡国のイージス』には人間ドラマがあったが、この作品からは、その骨組みだけを拝借したようで、全く見所がなかった。
2014年2月11日
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早雲の軍配者(下) (中公文庫 と 26-27)
- 富樫倫太郎
- 中央公論新社 / 2013年11月22日発売
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主人公・風摩小太郎の優しい人柄に魅かれた。
軍配者を教育するという足利学校の存在を、この小説が初めて教えてくれた。
いつの時代にも困難をはね除け、才を磨き、光解き放つ逸材はいるんですね。
しかし、時は戦国。頻繁に大河ドラマの舞台にもなる時代。知名度の高い武将が又候と居る中で、新しいヒーローを見事発掘した著者に敬意を表したい。
そのリズミカルな文体は読みやすく、矢継ぎ早に展開する物語に目が離せませんでした。
時代物では、『のぼうの城』以来の傑作でしょうね。
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早雲の軍配者(上) (中公文庫 と 26-26)
- 富樫倫太郎
- 中央公論新社 / 2013年11月22日発売
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主人公・風間小太郎、なんと魅力的なキャラクターだろう。
大作感がある。
詳細は、下巻にて。
2014年2月3日
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ゲノムハザード (小学館文庫 つ 2-4)
- 司城志朗
- 小学館 / 2011年1月6日発売
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一言で読後の感想を述べると、とにかく難解でした。
西島秀俊主演で映画化されたのを知り、読んでみようと思い立ったのですが、その独りよがりなストーリー展開に何度も集中力が散漫となり、ようやく読み終えたという感じです。
読み返すことは無いでしょう。もちろん、映画を観ることもないでしょうね。
2014年1月30日
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人生に七味あり (徳間文庫 え 7-4)
- 江上剛
- 徳間書店 / 2013年12月15日発売
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元銀行員が、債務超過で瀕死の会社に社長として赴き、紆余曲折の果て見事に会社を再生させる、というサクセスストーリー。
筆者が物語る社会の在り方は多義的であり、読み手にその解釈が委ねられているのは他の作品と同じであるが、働くという意義や、会社の存在価値について改めて考えるきっかけになった。
また、銀行の裏事情にも少し触れていて、面白く読ませて頂きました。
日々の労働に追われ疲れた時におススメできる作品です。
2014年1月26日
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ジェノサイド 下 (角川文庫)
- 高野和明
- KADOKAWA / 2013年12月25日発売
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素晴らしい作品に出会えたことに対し、止めどなく湧き出てくる感動で胸がいっぱいだ。読み終えた満足感と達成感は並大抵のものではなく、この小説が在り来たりのものではなく、希代の大作であったと、総毛立つ想いである。正に神憑り的な作品だ。
巻末に参考文献が、他の小説では類を見ない程たくさん陳述されていた。著者の並々ならぬ創作意欲が、この一点を見るだけでも窺い知ることができる。
著者がこの物語を書き出すに至ったインスピレーションはどのようなきっかけで得たのだろうか。その才覚に畏怖を感じる。
また、そのイマジネーションはあながち架空の物語と割り切れないほど現実味を帯びている。著者がこの小説で構築した世界は矛盾無く一貫したストーリー性を持ち、完全に引き込まれてしまった。
まだ若輩な私ではあるが、この作品はこれまで読書に費やした半生において最高評価に類する、唯一無二のカラーリングを有す、間違いなしの超大作だ。心に刻まれた読了後の感覚は、きっと一生忘れることはないだろう。
2014年1月21日
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ジェノサイド 上 (角川文庫)
- 高野和明
- KADOKAWA / 2013年12月25日発売
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上下巻の上巻を読み終えた。
つまり、今はまだ半ばなのだが、膨大なエネルギーを費やし、緻密に書き上げられているのがよく分かる。
書評の詳細は下巻にて。
2014年1月12日
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天使のナイフ (講談社文庫)
- 薬丸岳
- 講談社 / 2008年8月12日発売
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刑法第41条の問題提起に話が終止すると思いきや、後半に入って展開はあれやあれやと加速し、二転三転。途中からは物語の先について全く予想することが出来ず、這々の体で、流れに付いて行くのがやっとという有様。この辺りは、さすが江戸川乱歩賞受賞作ですね。当然、最後の黒幕も想定外で、とても驚きました。読後に頭の整理をして、幾重にも張り巡らされた謎かけの伏線がようやく見えてきたような気がします。とても難解ではありますが、推理小説としては素晴らしい出来です。
2013年12月18日
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もぐら (中公文庫 や 53-1)
- 矢月秀作
- 中央公論新社 / 2012年4月21日発売
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訳あって、刑事だった主人公の竜司は、裏の世界に生きることになるのだが…その腕力の強さは物語の領域であり、現実味に欠けるので感情移入するのに難儀した。
しかし、シリーズ物の第一作としては主人公の生き方や考え方はしっかりと描き込まれ、スピード感のある展開にも好感が持てる。
否が応でも、次回作への期待は膨らむ。
※注:性的描写が激しいので、読むのは大人になってから!!
2013年12月6日
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瓦礫の中のレストラン (講談社文庫)
- 江上剛
- 講談社 / 2013年11月15日発売
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キタッーーーーーーーー!!
文句なしの5星☆
誰が読んでも、きっと満足いく作品だ。読んだことがないのなら、読むべきだ。日頃、読書に馴染んでない人にもお勧めする。きっと、読書の虜になるだろう。
日がな読書に浸っていると、とても稀にだが今作のような超一級作品に出会える。だから、読書が止められないのだが。
今年読んだ本の中では、間違いなくのNo.1。
読後の、この満足感は百田尚樹さんの『永遠の0』、奥田英朗さんの『オリンピックの身代金』以来だろうか。
物語の舞台は戦中・戦後の閉塞感、喪失感が満ちる時代である…はずが、この作品からは、その時代を生きつつも、自らの力で伸し上がろうとする主人公の圧倒的な生命力がひしひしと伝わるのだ。
家族を失い、家を失い、友を失い…戦争によって失われたものは個々に大きく、喪失感に打ち拉がれてしまっても仕方がないと思われる時代を、仲間を持ち、夢を持ち、実直に生き抜いて行く主人公の丑松の姿に、漢(おとこ)を感じた。
目標も無く、ただただ一日一日を飄々と、周りに流されるがままに無気力に生きている若者に是非読ませたい秀作だ。
また、日々の生活に疲れ切った人にも読んで欲しい。きっと、夢見ていた頃の活力が甦るのではないだろうか。
もっと書きたい、この感動をもっと多くの人に伝えたいのだが、我が筆力を恨むばかりである。
2013年11月29日
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疾風ロンド (実業之日本社文庫)
- 東野圭吾
- 実業之日本社 / 2013年11月15日発売
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『白銀ジャック』の既読者である私からすると、二番煎じの感は否めない。
正直な気持ちを書いたのだが、いきなり否定的な表現で始めたことで、この作品の印象を悪いものにしたままというのも後味が悪いので、少しフォローさせていただく。
先日、同著者の『卒業』を読んだ。あの作品はヒドかった。物語の進行が極めて鈍重で停滞感、閉塞感が作品全体を包んでいた。
あの作品よりはリズム良く軽快に物語が展開された分、今作の方がいくらか良い。しかし、内容が薄過ぎる。これじゃあ、『白銀ジャック』の二番煎じと評されても仕方あるまい。
最後に、このレビューを作者の東野圭吾さんが見てくれることを祈り、彼にメッセージを贈りたい。
東野圭吾さんへ
貴殿の『天空の蜂』をその昔に拝読いたしました。頁を捲る手に力が入り、時の経つのも忘れ夢中になり読んだことを今でも覚えています。あの作品はとても素晴らしかった。並の作家ではない、全く別次元の力を秘めているのだと、それを書いた貴方に畏怖の念を感じ、今でも期待に胸膨らませています。とてつもない衝撃を、再び貴方の作品から感じたい。だから、もっと頑張ってください。類い稀な才覚をお持ちなのだから、もっと頑張ってください。お願いします。
2013年11月20日
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魔性の子 十二国記 0 (新潮文庫)
- 小野不由美
- 新潮社 / 2012年6月27日発売
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「この物語は、これから始まる全てのプロローグです」とは、本の帯に書かれた著者からのメッセージ。
それにしては魅かれるものを感じなかったな。
これで、しっかりと読者の心を掴んだ、とでも言うのだろうか。
甚だ疑問が残る。
2013年11月15日