魔女とふたりのケイト

  • 岩波書店 (1987年7月13日発売)
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本棚登録 : 27
感想 : 8

「妖精ディック」同様、清教徒革命時の話。スコットランドのダンフリーズ地域を舞台に、同じ名前を持つ義理の姉妹が果敢に運命を切り開く話。戦うヒロインたちの活躍は読んでいて爽快だが、ひとりの実母は魔女というから大変。ヒロインたちよりも母魔女の運命が気になって仕方がなかった。が、期待に反していともあっさりと始末されてしまったから拍子抜け。
話のまとまりはやや悪いものの、面白いことには違いなかった。もともと、土地に伝わる民話を膨らませた話のようだが、スコットランドのお嬢様たちは召使たちに交じって働くのね。だからこそ、苦境にあっても自活出来た訳だけれど。現代文明の恩恵に浸りきった女たちよ(そして男たちよ)、身の回りの家事仕事くらいこなせなければ、いざというとき生きていけないぞ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 英国児童
感想投稿日 : 2013年3月22日
読了日 : 2013年3月22日
本棚登録日 : 2013年3月22日

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