たまゆら

  • 新潮社 (2011年5月1日発売)
3.01
  • (4)
  • (19)
  • (56)
  • (20)
  • (3)
本棚登録 : 243
感想 : 50
5

いなくなった好きな男の子が
「山へ行く」と言い残していたことがわかり、少女は探しに行く。
人が住む限界の場所に老夫婦が住んでいて
そうして山へ入ってくる者たちを助けていた。
その老夫婦もまた重いものを抱えていた。
少年はその家へ寄っていて、半年経っても戻っていなかった。
それでも探しに行くと言いはる少女におばあさんは
自分もいっしょにいくと言う。
結局老夫婦と三人で行くことになり
雪の道中でおばあさんが過去の話をする。
その様子がすばらしい。
雪の深いところにいることがこれでもかというぐらい
伝わってくる。
コーヒーを飲んだり、おにぎりを食べたり、
そのなかで雪は降り続け、霧が近寄ってくる。

会えるのか?生きているのか?と引き込まれる。

時間の流れの描き方がすばらしい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: あ行の作家
感想投稿日 : 2013年1月14日
読了日 : 2012年3月1日
本棚登録日 : 2012年3月1日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする