フリークス (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2011年4月23日発売)
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本棚登録 : 2781
感想 : 231
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収録作品3編。
「409号室の患者」感想
乗っていた自動車が転落事故を起こした。
同乗していた夫は死に、妻である自分はどうやら生き残ったらしい。
らしいとしか言いようがないのは、記憶がまったくないからだ。
自分の名前さえ覚えていない私は、本当は誰なのだろう・・・。
思うように動くことも出来ない。自分の顔を見ることも出来ない。
九死に一生を得た私は、事故によって記憶を失い自分が誰なのかさえわからなくなっていた。
しかし、徐々に断片的によみがえってきた記憶が、私を追い詰めていく。
私は誰かを殺したことがある・・・。
殺人をおかした私は誰で、殺されたのは誰なのか?
やがて記憶の底に眠っていた殺人をはっきりと思い出した私は、担当医にそのことを告げる。
覚えていたとおりの場所から白骨死体が発見されたのだが、殺害時期がどうしてもあわない。
「夢魔の手」を読んだあとだったので、かなり注意深く読んだつもりだった。
なのに、また見事に裏切られてしまった。
示された結末の可能性が少しも思い浮かばなかった時点で、完全に負けている・・・。
いや、別に綾辻さんと勝負しているつもりはないのだけれど。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2017年2月27日
読了日 : 2017年2月27日
本棚登録日 : 2017年2月27日

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