妖かしも出る本棚»
タフだと思われるのですが、実は現実世界で生きる力が著しく乏しいので、幻想の世界に棲むための本棚。
レビュー by magoさん
OUTに続いてこの作品を読みました。
導入から終盤までは比較的ゆったりとした語り口で
終盤がものすごい疾走感で物語が進行するのは桐野さんの特徴なのでしょうか。
陰と陽に焦点があてられたお話でしたが,登場人物の主軸2人を比較すると,陰と陽の陰を背負わされることに徹したのがイザナミで,その不条理に抗い続けたのが島の巫女のナミマ。ナミマが黄泉の国からでも,不遇だった娘を島から脱出させる糸口を図らずも作って行き自分の望みをある程度は遂げた一方で,イザナミの悲しみは深すぎて誰にも癒せないし,彼女も誰にもそれを頼まない本当の絶望を見た気がします。
自分が神と感じているものはこの絶対感なのかなと思いました。
島の様子の描き方に惹かれました。南国の美しく厳しい自然。厳しい生活。島に漂う虚無感。閉塞感。その中で生きようとする生命力。
とにかく一気に引き込まれ一気に読み切ってしまった。。
読んでる最中周りが全く意識に入ってこないとても濃密な読書体験でした。
レビュー登録日 : 2011年10月02日
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