家畜人ヤプー (1970年)

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感想 : 8

196X年、日本人留学生、瀬部麟一郎とドイツ娘クララの2人が馬を走らせているところから物語は始まる。ちなみに2人は婚約している。そこへ2千年後の未来からやってきた円盤が墜落してくる。とある勘違いも合わさり、2人は未来の世界へ。そこは白人が神として扱われ、日本人はヤプーとして奴隷以下の扱いを受けていた。世界の変化とともに、2人にも変化が現れ、麟一郎は家畜になっていく姿が書かれている。ただし未完で、続きがものすごく気になる終わり方をしている。
とにかく細部設定がすごい。いろんな古典や伝説をヤプーの家畜化に結び付けてくるからすさまじい。下ネタも大真面目に論じていて笑ってしまう部分もある。
汚物を信仰の対象にまで例証しているこの小説は文学と呼べるかもしれない。というかなんだか恐ろしい…

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年10月31日
読了日 : 2017年10月31日
本棚登録日 : 2017年9月26日

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