全2巻。
山本兼一著、「火天の城」の
サイドストーリーみたいな話。
安土城を創った人。
著者は違うけど。
火天の城は、
大工の棟梁・岡部又右衛門が主人公だったけど、
こっちは火天の城にも出てきてた
石積みの頭領が主人公。
ただ、この主人公は著者の創造なので、
火天の城の頭領とは別人。
主人公の立場が石積みなので、
火天の城ほど城づくりに深く入り込んでるのではなくて、
ちょっと引いてる感じ。
火天の城みたいに職を真ん中に置いた、
戦場を思わせる建築現場な物語ではなく、
主人公の人生を通していろいろ感じる物語。
火天の城が職業小説な感じなのに対して、
こっちの方が時代ものっぽい。
花形な大工じゃなくて、
ちょっと地味に見える石積みが主役ってのが
著者らしいと思った。
渋めで。
火天の城ほど勢いがある訳でなく、
職を掘り下げていってる訳でないけど、
火天の城より弱い立場の人達の想いみたいな
人間によった感動がある。
これはこれで良い。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
歴史小説
- 感想投稿日 : 2011年8月26日
- 読了日 : 2011年8月26日
- 本棚登録日 : 2011年8月26日
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