表紙画がスポ魂をパロった印象で少しひいたのですが、中は至って真面目な児童文学、でした。体にハンデを持つ2人の中学生が衝突を繰り返しながらダブルスを組み、試合に臨みます。主人公の親との関わりや葛藤をもう少し深く切り込んでほしかったです。母子家庭の母=派手な化粧、のようなステレオタイプな人物描写が少し鼻につきました。聾学校の現状や様子など、余り知ることのないことが書かれていて興味深かったです。辛く厳しい現実からこの2人の少年は逃げるようにテニスに没頭していますが、今の世の中、逃げられる場所を持っているということは大事なことなのかもしれないなあと思いました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本の児童書・YA
- 感想投稿日 : 2011年7月12日
- 読了日 : 2008年6月8日
- 本棚登録日 : 2011年7月12日
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