絶対音感 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2006年4月25日発売)
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本棚登録 : 721
感想 : 66
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頑張って読み終わりました。周波数とか倍音とか、趣味でピアノを習っていた程度の私にはさっぱりわからず、固定ド唱法と移動ド唱法については、小学校の音楽でやらされた記憶がありました。ト長調なのにソシレをドミソと言わされて、「変なの…」と感じたことを覚えています。

第七章「涙は脳から出るのではない」以降はとても読みやすく、印象的な言葉やエピソードがたくさんありました。バーンスタインが子供たちに語った「音楽の意味は何か」の答え、千住真理子の悩み、五嶋みどり・龍と母のエピソードは、とくに考えさせられました。

「絶対音感」と言っても人それぞれで、日常のすべての音が気になってしまう人がいたり、音名が言えるレベルの人がいたりするそうです。音楽家でも持っている人持っていない人がいて、思いも複雑なようです。著者が100人の音楽家に依頼した「絶対音感を持っているか?」というアンケートの回収率が半分だったことからも、その複雑さがなんとなくわかりました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年11月1日
読了日 : 2014年10月31日
本棚登録日 : 2014年7月31日

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