前半に引き続き怒涛の展開が万華鏡のようにめぐるましく動き、これは一体どうやって着地するのだろうと思えばラストは案外綺麗に終わりました。
ちゃんと「犯人」がおりました。
反推理小説、アンチミステリーと呼ばれる今作ですが、最後の独白のあと、エピローグになる部分を読むとなるほどなあと思わなくもないです。
御見物集が存在し、凄惨なものを面白がるからこそ事件が起きるのだという纏めは、推理小説を否定してるなあと思わずにはいられないです。
登場人物が矢鱈、事故で死んだものの魂を悼み、ただの事故死などで誰々が死んでいいはずがない。死には理由が必要なのだと力説するあたりも推理小説の否定なのかなと思いました。
面白かったです。耽美な作品でした。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリー小説
- 感想投稿日 : 2016年11月19日
- 読了日 : 2016年11月19日
- 本棚登録日 : 2016年11月19日
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