前作・バタフライと同じく群像劇だが完成度が遥かに高いと思う。性的な倒錯を描いているが、性描写がほぼなく、心の細かな描写が代わりとなっている。買って良かった。後半は、好みが分かれるかもしれないけれど、とてもこの作者らしい展開。手に入れたはずなのに、直ぐ隣にいるのに、お互い片想い。血統と偶然に呪いのように縛られた登場人物たちの人生は、癖があってもなお、共感せずにはいられなかった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2016年7月30日
- 読了日 : 2016年7月30日
- 本棚登録日 : 2016年7月30日
みんなの感想をみる